8月の星空案内☆彡 - 石井瑠香の星のCafé

こんにちわ　こんばんわ

いよいよ8月ですね

毎日、すっかり夏らしい暑さで、

これから厳しい残暑を迎えるので、

体調管理に気を付けながら

楽しく夏を過ごしましょう

それでは毎月、恒例の８月の星空情報と

星の動きをお伝えします、

　8月の星空案内　

8月は毎年恒例のスターウイークが1日～7日が始まり、各地で様々な天文イベントが開催されます。期間中は4日の伝統的七夕も重なり、お盆の頃はペルセウス座流星群が極大と土星が見頃を迎え、星祭にふさわしい華やかな星の饗宴が楽しめます。今年は例年よりも早く梅雨が明け、夜は天気がいい日も多そうなので星空観察におすすめ。夏休みの宿題には、手頃な価格の手作り望遠鏡キットで望遠鏡を組み立てて土星の輪っかを見れば、果てしない宇宙を、より一層身近に感じられる思い出深い夏になるかもしれませんね。ぜひ、双眼鏡か望遠鏡で天の川の散策を楽しんでみましょう。

８月の星暦

４日　伝統的七夕
５日　上弦
7日　立秋（太陽黄経135度）
12日　満月
13日　ペルセウス座流星群極大
15日　土星が衝
19日　上弦
23日　処暑（太陽黄経150度）
27日　新月
28日　水星が東方最大離角

今月のスター・トピックス

　毎年8月1日～7日はスター・ウィーク　～星空に親しむ週間～

毎年8月1日～7日は多くの人に星空を楽しんでもらおうと呼びかける『スター・ウィーク～星空に親しむ週間～』というキャンペーンが始まります。毎年、スターウィークの期間に合わせて各地では様々な天文イベントが開催されます。
国立天文台では星空に触れる機会を提供するために、旧暦の7月7日にちなんだ『伝統的七夕』を広めています。

伝統的な七夕の晩には七夕にまつわる星・織姫星（こと座のベガ）、彦星（わし座のアルタイル）を天の頂きに見つけることができます。
さらに織姫星と彦星の間を流れる『天の川銀河』に、天の川を翔けるはくちょう座の姿をも見られ、織姫星、彦星、はくちょう座のデネブが作る『夏の大三角』も見られます。7月の七夕を見逃した方も、伝統的七夕に、ぜひ夏の夜空を余すところなく堪能してみましょう。

www.nao.ac.jp

◆8月４日はうなぎを食べながら伝統的七夕を楽しんで

2022年の伝統的七夕（旧暦の7月7日）は8月４日にあたり、ちょうどスターウィークの期間にあたります。現在使われている暦では伝統的な七夕の日付は毎年変わります。日が暮れて空が暗くなる頃には、天頂に織姫星（こと座の1等星ベガ）と彦星（ひこぼし、わし座の1等星アルタイル）が輝く姿が見られるでしょう。2022年は土用の丑と重なるので、

伝統的七夕ディナーには、うなぎもぜひ召し上がれ

(画像／国立天文台）

12日の夜～13日の明け方はペルセウス座流星群が極大

毎年、お盆の頃に極大を迎えるペルセウス座流星群。多くの流星数を誇る年間三大流星群のひとつです。

今年は8月13日午前10時頃極大を迎える予想。今年は12日が満月のため、ほぼ明るい月が一晩中輝き、観察条件は良くないので例年よりも見れる星数は少なめ。

ですが、月明かりに負けないほど明るい流星がたくさん出現する流星群なので、満月と流星の共演を楽しめそうです。

極大を挟んだ前後数日間11日～13日の夜は多くの流星が流れますが、とりわけ、12日の夜～13日の未明にかけては最も多くの流星が出現すると予想されています。空の暗い場所で1時間あたり最大50個程度、いずれの夜も夜半頃から明け方に近づくにつれて流星の数が増えそうです。

出現期間　7月20日頃～8月20日頃（極大13日午前10時頃）
出現時間　11日夜～13日未明　21時頃～見え始める
出現個数　空く暗い場所で1時間あたり50個～
放射点　　ペルセウス座付近　※空全体で見れる
条件　×　満月期で明るく見える星数は少なめ。

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8月15日は土星が見頃　11～13日は土星の下を月が通過。15日～19日は月が火星・木星へと接近

8月に入ると、土星が深夜に東南～南側の空で良く見えるようになり、15日は土星が衝となります。衝とは占星術ではポジション（対立角）といい、地球から見て太陽とちょうど反対側になること。日没後から日の出前まで一晩中、土星が見られるので観察に適しています。小さな望遠鏡（口径50ミリ～）でも十分に土星の輪を観察できます。夏休みの研究に、土星や木星の観察もおすすめです。
さらに、11～13日にかけて月が土星の下を進み、15日～19日は木星、火星に近づきます。
ちょうどペルセウス座流星群の極大期とも重なるので、お盆の晩は流星と天体のコラボが楽しめそうです。

今月のおすすめ星座～天の川といて座～

さそり座の隣にあり夏の代表的な星座のひとつであるいて座。さそり座に向けて弓を構えるいて座は、半神半馬のケンタウルス族の賢者ケイローンがモデル。

天の川銀河系の中心がある方向にあり、たくさんの星団や星雲があり天の川の密度が濃い場所にあります。

いて座方向を双眼鏡や望遠鏡で眺めると多くの星が煌めく姿が見られます。いて座を構成する『南斗六星』の柄の先にはМ８干潟星雲、弓の方向には、さそり座のトレミー星団など大小様々な星雲や星団があります。

さそり座～いて座は天の川にある星座なので、天気が良ければ双眼鏡でも十分に満天の星空を満喫できる、見応えのある観望エリアです。いて座の弓にあたる星の並びは（南斗六星）、その形が、まるで逆さにしたティーポットに見えるのでコアな星人さんから『ティーポット』と呼ばれています。

（画像／AC）

◆半身半馬の賢者ケイローンが暴れサソリに弓を引く姿

いて座のエピソードには諸説ありますが、ギリシャ神話でのいて座は半神半馬のケンタウルスの賢者ケイローン(キロン）が弓を構える姿で表されています。ケイローンが弓を構える方向にはさそり座があり、さそりが天で暴れないように防いでいる姿とも言われています。

太陽神アポロンやアルテミスから医術、狩猟、音楽、哲学、占星術などを学び、優秀なカイローンの元には教えを乞う多くの人が訪れ、中でも英雄ヘラクレスには武術を伝えたと言われています。

しかし、皮肉なことに、ヘラクレスが誤って放った毒矢に当たって命を落としたケイローンの死を悼み大神ゼウスによって天に上げられ星座となったと言われています。

実践編～いて座と天の川を見つけよう～

いて座は大きく、暗い星が多い星座。よほど暗い場所でないかぎり、肉眼で全体像を見つけるのは難しいですが、いて座の南の空の低い位置に輝くさそり座の一等星アンタレスの東隣に、『南斗六星』と呼ばれる6個の小さな星が並んでいる付近がいて座に。

★見つけやすい時間帯★

20時南中は9月2日頃。８月中旬は21時頃～、

6月中旬は0時、5月中旬は午前3時頃に東から昇る。

★見つけ方★

① いて座は、さそり座の東隣にあるので、まずはさそり座を見つけることがポイント。

8月は日没後、空が十分に暗くなりはじめる8時頃になると東南の空に見え始めます。

夏の南の空の低い位置に輝く、さそり座の一等星アンタレスの東隣に、『南斗六星』と呼ばれる6個の小さな星が並んでいるのがいて座の本体。南斗六星のひしゃく型の四角に並ぶ星が目安になります。

② いて座の弓にあたる南斗六星の柄の付近に天の川があります。そこから天頂を通り北側に向かって天の川が流れている姿が見られます。天の川はぼんやりと薄い雲のように見えるのが特徴です。ぜひ、双眼鏡でご覧ください。

（参考文献・サイト：流智明／占星学教本JICC出版局刊　星座の教科書／渡部潤一監修・宝島社刊　Wikipedia 星座図鑑　等）

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